free life
｢それじゃあ、バンド練習始めてもらおうかしら。｣

｢はい。｣

それぞれ配置につき シールドをアンプにつなげた。
なんか緊張する......。

｢用意できたかー？｣

皆は頷くと ドラムの合図を待つ。
明音は、皆を見渡すとスティックを鳴らした。

｢1,2,3,4｣

イントロ。ギターに続き リズムギター。そしてベースと続く。
Aメロ。彩音が歌いだす。
１年間練習してきた曲だ。自信がある。
ふと先生をみた。厳しい目で見ている。どんな風に聴いてくれているのかな...。
不安だった。
サビに入ろうとしたが先生は手で合図して演奏が止まった。

｢......全然ダメね。曲の上手いとか下手とかはイントロで決まるもの。皆、ちゃんとドラムの音聞いてんの？イントロからバラバラじゃない。｣

胸にグサッとナイフをさされたような心境だ。

｢まず、愛唯。ちゃんとドラムに合わせて。リズムずれてるわ。彩音。ボーカルだけに集中しないで。有衣も同じ！ドラムだけじゃなくてギターも聞いて。明音は走りすぎ！皆、基本からできてないわよ！｣

うわ......。4人の音をしっかり聞き分けてる。
厳しいことをズバズバ言ってくる。
これが毎日だと思うとかなり鬼畜だった......。

｢じゃあ、イントロからもう一回！｣

｢はい...。｣
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