free life
厳しい練習から1週間がたった。
LIVEも近いせいか焦りと苛立ちと......。

「んなぁ、有衣......。」

「ん?どうしたの、明音。」

「うち、バンド抜ける。」

明音の乾いた声が部室内に響いた。いっせいに明音の方に顔を向ける。

抜ける......?!抜けるってどういうこと......。

「明音?!」

「......やってらんねーよ!こんな部活!もう時間ないのに!練習してても無駄じゃねーか!!」

「......嫌なら辞めていいよ。」

「ゆ、有衣......。」

「ついて行けない人は辞めてもらって構わない!」

「......分かった。出ていく。」

明音は部室を出ていってしまった。
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