free life
第2章 夏

第1節 転校生

いつ梅雨があけるのだろうか...。もう7月というのに雨が止む気配もない。
しかも雨が降ってる割には蒸し暑く倒れそうだ。

今は夏休み。夏休みでも部活はある。
校舎内を歩いていると運動部の掛け声や吹奏楽部のチューニングしている音が聞こえてくる。
夏休み明けの大会と文化祭。それに向けて必死なのだ。
いつも騒がしい小さな部室の前に着いた。
しかし今日はおなしい。
ただシトシトと雨の音だけが響いている。

「おはよう。」

扉を開けるがまだ誰も来ていないようだった。
どこか寂しいのとジメッとした空気が漂い思わず顔を顰めた。
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