今夜、あなたの胸で……《完全版》
ガチャリ、と鍵を開けたと同時に開かれたドアから一気に体を滑り込ませて慌ててドアを閉めたのは──
幼馴染みの琉生(ルイ)。
「わりぃけどかくまって」
ここ一年くらい全く会うことがなかったのに、突然やって来て放った言葉。
そのまま鍵を締めた琉生は、我が家のように何の躊躇いもなく部屋の奥へ入っていった。
そしてソファーに深く座って、当たり前のようにテレビをつけて寛ぎ始めたけれど、
「かくまって……って何?」
面倒なことに巻き込まれるんじゃないかとそう訊いてみると、琉生はわたしの方へちらりと視線を向けて、
「マスコミに追われてんの」
溜め息混じりにそう溢した。
幼馴染みの琉生(ルイ)。
「わりぃけどかくまって」
ここ一年くらい全く会うことがなかったのに、突然やって来て放った言葉。
そのまま鍵を締めた琉生は、我が家のように何の躊躇いもなく部屋の奥へ入っていった。
そしてソファーに深く座って、当たり前のようにテレビをつけて寛ぎ始めたけれど、
「かくまって……って何?」
面倒なことに巻き込まれるんじゃないかとそう訊いてみると、琉生はわたしの方へちらりと視線を向けて、
「マスコミに追われてんの」
溜め息混じりにそう溢した。