今夜、あなたの胸で……《完全版》
◇◇◇



「俺と付き合うよな?」



お互いの熱が冷めて冷静になったときに、琉生の口から飛び出してきた言葉。


琉生のことはずっと大好きだったし、これからも傍にいたい。


だからその言葉に頷きたい。


けれど、悠貴と別れてすぐ琉生と……なんて。


答えを渋っていると、



「つーか、もう付き合っているも同然だろ」



なんて言い出した。



「なに言って……」


「だってそうだろ? もう身体の隅々まで愛し合った仲じゃん」


「……」



結局あのあと、お互いの想いをぶつけるには一度では足りず、今までの穴を埋めるように何度も琉生に抱かれた。


なのに、今更付き合わないと言うのもおかしいのかもしれない。
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