あの日ぼくらが信じた物


 そう

 あの日から

 ずっと輝く事の無かったこの石

 でも幻じゃない

 確かな2人の記憶……



「パパ! 早く早く!」


 階下から娘が呼んでいる。


「今行くよ」


 ぼくはまたその石を、みっちゃんの思い出と共に引き出しの奥の奥迄しまい込んだ。


《終》


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