あの日ぼくらが信じた物
「ぼくが大人になったら、ちゃんと仕事もして、お嫁さんの手伝いだってしっかりやるんだ。父ちゃんみたいになるもんか!」
ぼくはそう心に誓ったんだ。
台所で───────
頭の中の大人になったぼくは、明日持っていく唐揚げに片栗粉をまぶしている。
「母さん、楽しみだな。明日は家族揃ってピクニックだもんな」
ぼくの足には、ようやく立って歩けるようになったばかりの赤ちゃんがまとわり付いている。
「こいつが大きくなったら、あの山に連れてってやろうな」
ピンク色のエプロンをした頭の中の奥さんが振り返って言う。
「そうね! 2人の思い出の場所だもの」
その奥さんは、今より少し大人っぽくなって口紅なんか付けているみっちゃんだった。
「みっちゃん!」
がばっと飛び起きると、ぼくは自分のベッドに居た。
ぼくはそう心に誓ったんだ。
台所で───────
頭の中の大人になったぼくは、明日持っていく唐揚げに片栗粉をまぶしている。
「母さん、楽しみだな。明日は家族揃ってピクニックだもんな」
ぼくの足には、ようやく立って歩けるようになったばかりの赤ちゃんがまとわり付いている。
「こいつが大きくなったら、あの山に連れてってやろうな」
ピンク色のエプロンをした頭の中の奥さんが振り返って言う。
「そうね! 2人の思い出の場所だもの」
その奥さんは、今より少し大人っぽくなって口紅なんか付けているみっちゃんだった。
「みっちゃん!」
がばっと飛び起きると、ぼくは自分のベッドに居た。