お姫様は月に恋をする

「だいじょ・・うぶ・いっしゅん・で・・らくに・する」

これが少女ノアール・シュガーの最後っと思った瞬間、もう一つの影林から出てきてがララの肩に手をかけた。

「帰りますよ」

フルールだった。

「でも、フルール殺さなくていいのー?」

「ほかっておいても、この方は1人で生きて行く事すらできませんよ」

「・・・わか・た」

「ほら、ララ、13番帰りますよ」

「ちっ」

3人はノアールに背を向けて木々の中に消えて行こうとした。

「まって・・・」

ノアールは震える声を出した。

「まって!フルール!私を置いて行かないで!家が!みんなが!フルール!!」

大声などあまり出した事ないお姫様が腹の底から叫んだガラガラの声で、涙で視界もクチャクチャだろう。


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