SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし
「 ガハッ! ウウ!!」
……助けて、ユリ!
ユリ……、ユリ……!!
……ああ、いつもは助けてくれるのに……
"ネエ、オモイダシテ。ワタシタチヲ、オモイダシテ"
男とも女ともつかない声が脳を揺さぶる。
「……っ、」
視界がぼやけ、あたしの意識はある場面にトリップした……
————————————
——————————————
————————————
あたしは小学二年生。
真夜中の救急病院にいる……