SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし
ゴッ! ゴゴゴ……ダンッ!
バキッ……ドスッ! バキッ! ドスッ!
攻撃してきた10人の隊員たちは地面に崩れ、もう立ち上がろうとはしなかった。
"ボディ接着バリアー"
それは一年間必死になって、やっと身につけたあたしのバリアー変化能力。
バリアーを体のラインぴったりに這わせる事でまるで見えない鋼の鎧をまとったようになる。
ケガをする事なく、さらに相手に重い打撃を加えられるのだ。
さらにこの一年でバリアーの強度も上げられた。
前はすり抜けてきたナイフや、銃弾なども、今は防ぐ事が出来るようになっていた。
「……ウウッ……」
「ごめん。大丈夫?」
あたしはすぐにバリアーをほどく。
「 まあまあね~ 」
「 ふむ。上出来じゃ!」
武田トレーナーの凛子とじーさんが歩み寄ってきた。
遅れて一ノ瀬もあたしに近づく。