SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし
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「 美空~、毎日そればっかじゃん。大丈夫なん?」
「 そぉだよぉ。それ以上やせちゃったらどーするのぉ?」
昼休み。
真希と奈津がお弁当を食べながら言ってくる。
「……? これでも、だいぶ太ったけど 」
あたしが言うと二人が一気に顔をしかめた。
「 太ってるってどこがぁ~⁉︎」
「 イヤミかぁ? 美空~!」
……?
あたしのお昼はいつもコレ。
“パワーカロリー” と書かれた栄養補助食品。
薄い正方形の箱に、クッキーみたいなのが4本入っていて、毎日2本をお昼に食べる。
これでも食べるようになったのだ。
Blue dollにいた時はずっと点滴がごはんだった。
そのせいか、D.S.Pに来てからも、なかなかごはんが喉を通らなくて……
胃も全然受け付けないし、しばらくはやっぱり点滴がごはんだった。
だんだん胃が受け付けるようになってきて、流動食が食べられるようになって、
今は一日一回はちゃんとしたごはんが食べられるようになった。 だから、夜だけはちゃんと普通に夜ごはんを食べている。
もぐもぐ口を動かしていると、
「 エンジェル!」
一人の男子生徒が白い袋を差し出した。
……エンジェル?
「 良かったら、食べて!」
中には大量の“パワーカロリー”。
「……?」
男子生徒はそれをあたしの机に置くと、顔を真っ赤にして、ささっとその場を離れて行った。
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「 美空~、毎日そればっかじゃん。大丈夫なん?」
「 そぉだよぉ。それ以上やせちゃったらどーするのぉ?」
昼休み。
真希と奈津がお弁当を食べながら言ってくる。
「……? これでも、だいぶ太ったけど 」
あたしが言うと二人が一気に顔をしかめた。
「 太ってるってどこがぁ~⁉︎」
「 イヤミかぁ? 美空~!」
……?
あたしのお昼はいつもコレ。
“パワーカロリー” と書かれた栄養補助食品。
薄い正方形の箱に、クッキーみたいなのが4本入っていて、毎日2本をお昼に食べる。
これでも食べるようになったのだ。
Blue dollにいた時はずっと点滴がごはんだった。
そのせいか、D.S.Pに来てからも、なかなかごはんが喉を通らなくて……
胃も全然受け付けないし、しばらくはやっぱり点滴がごはんだった。
だんだん胃が受け付けるようになってきて、流動食が食べられるようになって、
今は一日一回はちゃんとしたごはんが食べられるようになった。 だから、夜だけはちゃんと普通に夜ごはんを食べている。
もぐもぐ口を動かしていると、
「 エンジェル!」
一人の男子生徒が白い袋を差し出した。
……エンジェル?
「 良かったら、食べて!」
中には大量の“パワーカロリー”。
「……?」
男子生徒はそれをあたしの机に置くと、顔を真っ赤にして、ささっとその場を離れて行った。