SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし
……? そうかなぁ?
あたしはよく、わからないけど……
「 違うと、怖いの?」
あたしはおじさんに聞いてみた。
「……ん、まあ、怖いもんだ。普通はな 」
「 ふ~ん 」
首をひねりながら、あたしはゆっくり席を立つ。
そのままおじさんたちに近づいた。
「「 おい、スケッ!」」
おじさん以外の二人が声を荒げてる。
すかさず、またおじさんが制止した。
……う〜ん?
「 じゃあ、おじさん。あたしの方が怖いと思う 」
「……あん?」
おじさんの眉間にシワが寄る。
「 だって、あたしの方が全然違う。髪の色も、目の色だって。おじさんが、おじさんたちの方が、よっぽど人間っぽい 」
「……人間っぽい?」
おじさんはさらに深くシワを寄せた。
「 あたし、悪魔、いわれるから 」
「……悪魔?」
……? 小悪魔、だっけ?
そういえば透にも……
「……吸血鬼とか……」
「 そんなん言われとんのか、嬢ちゃん 」
おじさんの目線が左右にぶれた。