SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし
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"カア~! カア~!"
……午前5時。
もうだいぶ外は明るい。
「……ふぅ、」
"ピンポーン"
息を整え、あたしは湧人の家のチャイムを鳴らした。
——シン……
応答はない。
やっぱりまだ寝てるか……
でも、
——バリンッ!
ガラスを割り、空き巣のようにあたしは中に入っていく。
「……あ、」
奥の部屋、お婆ちゃんの寝室で二人の姿を発見した。
寝ているお婆ちゃんのすぐそばで、寄り添うように湧人が横になっている。
「……湧人? ……お婆ちゃん?」
あたしはすぐに異変に気がついた。
二人とも顔が赤くてなんだかとても苦しそう……
そっとおでこに触れてみる。
「……え、」
二人ともすごい熱だった。
「湧人! お婆ちゃん!」
すると、
「……うっ……」
湧人がうっすら目を開ける。
「……湧人⁉︎」
「……ハァ、 ……みく……」
「……湧人? どうしたの? 熱なの? なんなの? どうしてなの?」
「……ハァ、……ハァ、」
湧人は荒い呼吸を繰り返す。
しばらくぼーっと見つめた後、
「……婆ちゃん、風邪で……看病、しないと…… 」
途切れ途切れに言葉を発した。
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"カア~! カア~!"
……午前5時。
もうだいぶ外は明るい。
「……ふぅ、」
"ピンポーン"
息を整え、あたしは湧人の家のチャイムを鳴らした。
——シン……
応答はない。
やっぱりまだ寝てるか……
でも、
——バリンッ!
ガラスを割り、空き巣のようにあたしは中に入っていく。
「……あ、」
奥の部屋、お婆ちゃんの寝室で二人の姿を発見した。
寝ているお婆ちゃんのすぐそばで、寄り添うように湧人が横になっている。
「……湧人? ……お婆ちゃん?」
あたしはすぐに異変に気がついた。
二人とも顔が赤くてなんだかとても苦しそう……
そっとおでこに触れてみる。
「……え、」
二人ともすごい熱だった。
「湧人! お婆ちゃん!」
すると、
「……うっ……」
湧人がうっすら目を開ける。
「……湧人⁉︎」
「……ハァ、 ……みく……」
「……湧人? どうしたの? 熱なの? なんなの? どうしてなの?」
「……ハァ、……ハァ、」
湧人は荒い呼吸を繰り返す。
しばらくぼーっと見つめた後、
「……婆ちゃん、風邪で……看病、しないと…… 」
途切れ途切れに言葉を発した。