SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし
"バチッ………バチバチバチッ!"
……っ!!
空間に裂け目のようなものができる。
"バチバチ、ズズッ……"
伯耆坊が、裂け目から何かを引っぱり出している……
"ズズズ……ズサッ……!!"
「……っ!」
その、ナニカが地面にすべり落ちた。
「……っ! ここはっ! あ、あなたは一体っ!」
それは人間の男だった。
男はひどく動揺し、すぐさま伯耆坊と距離を取る。
白いシャツがよく似合う、メガネをかけたきれいな顔の男だ。
「 まあまあ、落ちつけって~ 」