SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし
「……は?」
「……弱っ!」
「別に普通のオンナだし」
男たちは冷めた目つきであたしを見下ろす。
……よし。
一発、いや、二発打たせてやった。
よろけた体を立て直し、あたしはバリアーを体に這わせた。
「オラ来いや!」
乱暴に腕を掴まれる。
そのまま2、3歩あるいたところで——
"グン! ……ガゴッ!"
あたしは逆に男の腕をひねり上げ、まわし蹴りを食らわせた。
グッタリ動かなくなる男……
「「……っ!!」」
残った二人の顔つきが変わる……
「……こいつ!」
「……のやろ!」
——グワ!
すぐにそれぞれ拳を打ってきた。
“ダン! ガキィ! ゴッ……ボス!”
打たれる前にあたしも打つ。
「……がぐっ……」
「……グホァ……」
——ドサッ
あっけなく二人は地面に崩れた。
この鋼のボディのおかげで、なんなくあたしは片付けられる。
——ヒュウ~……
……カア~! カア~!
「…………」
……変なの。
三人とも体の大きさ、強さもバラバラだった。
……! ……あれ?
今、誰かに見られてる気がしたけど……
気のせい……だったかな?
……うん、 よし。
あたしは再びホウキを手に取る。
——ザッザッ……
公園のそうじを再開した。