SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「 ザケんじゃねーぞっ!」

——シュッ!

躊躇なく美空に刃が振り下ろされた。


……が、ナイフが美空に達する事はなかった。


"ブ——ン"


美空はバリアーを張っていた。

それは普段トレーニングで放つよりも強固なもの……


「 なっ、なんだ⁉︎」


ナイフはバリアーによって弾かれた。

美空は軽く息を吸い込むと、ヤクザたちにそれを吐き出す。

すると、


“ ズパパパパパッ……”


「「「「……っ……」」」」


バリアーの中から弾丸のようなものが飛び出してヤクザたちを直撃した。


——ビリビリッ!


「「「「 うがあっ!! 」」」」


それはまるで電気のような弾丸だった。

弾丸が体に接触したと同時に放電し、ヤクザたちの体に深いダメージを与えたのだ。


「「「「…………」」」」


ヤクザたちにもう意識はなかった。

まるで打ち上げられた魚のように、地に体を横たえた。
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