ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ

「う、やっぱりこっちの空気苦手。」




いつでもこっちは薄暗いし、身分によって住む場所も分けられているため気味が悪い雰囲気。




「はぁ…もうあっちに戻りたくなってきた…… っわ!!?」




「レトぉぉっ!」




どさっ。




いきなり抱きついてきたのは、僕が会おうとしていたサミで、人間の姿に変わっている。




「わ、サミ。いきなりびっくりするよ。」




「大好きなレトの甘い匂いしたから、急いで来たの!」




そう言ってぺろっと僕の頬を舐める。




「こら…ちょっと。」




「レトぉ…どこに行ってたの?サミ、ずっと探してたんだよ〜?」




「あ、サミに言ってなかったっけ…当分人間がいるあっちにいるつもりだよ。」




「っなんで…ダメダメ!!サミと一緒にこっちいて!?」

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