ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「まだおやつまで時間あるから、もう少し遊ぼ!レトこっちきて!」
ゆあが僕の名前を呼ぶ。
名前を呼ばれるのってこんなに嬉しかったっけ…。
人間とは全然違う名前で、少し前までは嫌いだった気がする。
それなのに、ゆあに呼ばれるとトクントクンと胸が鳴る。
「ブランコに乗ろ!どっちが高くまでこげるか勝負ね!!」
そう言ってゆあが僕の手を引っ張る。
「あ、乗り方知らないんだ……ごめ…」
「じゃあ2人こぎしよう!!はいっ座って?」
ゆあは僕といる1時間は、いつなにをしてても楽しそうにしてくれる。
いつも笑ってくれる。