ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「まだ溶けてないと思うよ、どうぞ。」
「やった〜!あ、しかもこれ大好きなやつ!ありがと!」
「ふふっいえいえ。よく頑張りました!」
「っ。」
レトに優しく微笑まれながら、頭をよしよしされる。
ドックンとまた大きく心臓が跳ねた。
「喜んでくれて安心…やっぱり結愛ちゃんは分かりやすいなぁ。」
「えっ?」
「あの人といるときの結愛ちゃん、僕といる時とは違ってほんとに幸せそうだったよ。」
「な、…そ…そんなこと…。」
まるでレトからもう自分は必要ないよねと言っているように聞こえた。