ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
会計後、レトからお揃いのおばけストラップを受け取り眺める。
『本日はご来園ありがとうございました、まもなく閉園のお時間となります。お気をつけてお帰りください。またのご来園をお待ちしております。』
お土産屋さんを出ると、ちょうど閉園のアナウンスがながれた。
「じゃ、帰ろっか…。」
手を握られて歩き出す。
楽しい時ってほんとにすぐに終わってしまうんだよね。
あっという間に遊園地の近くの駅について、電車に揺られる。
少しずつこの関係のタイムリミットが近づく。
…まだ繋がっている手の温もりと、電車の揺れに眠気が強くなる。
「あの時の……ふふ。眠いの?」
「ん…?眠くなんてないよ…。」
「あはは。…後少しだけど寝てていいから。」
「う、ん……。」