ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「…ちょっ…離れて、なんでサミがここに?」
「なんではレトほうだよ、あれから全然こっちに帰ってきてくれないし!すっごく寂しかったんだから!」
この子がサミちゃんなんだ…めちゃくちゃ美人…。
ただ2人のやり取りを見守るしかなく、立ち尽くしているとサミちゃんと目が合った。
「……っ。」
サミちゃんは口角をあげて笑ってくれたけど、一瞬ですごく怖い顔をした。
「レト、もしかしてこの子が結愛ちゃん?」
見間違いだと思うほど、その後レトに向ける顔は可愛い。
「あ、うん…。」
「初めまして、結愛ちゃん!レトからあなたのことはよく聞いてるの。わたし、ロベル・ジ・サミっていうの。サミって呼んでね。」
可愛い笑顔で微笑まれた。
やはりさっきのは見間違えかも。
「あ、わたしもサミちゃんのことはレトから聞いてて……。」