ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「どうかな、美味しい?」
あーんした側のレトはすごく余裕で、された側のわたしはドキドキしまくり。
「ほんっとにレトは甘すぎる!王子様にそんなことさせるなんて…!」
サミちゃんってわたしのこと本当に嫌いだよね…。
「…べつにわたしお願いしてないけどね、てかこのコロッケはもともとわたしのだもん!」
「はぁ!?あんたっ…ねぇレト!懲らしめていい!?」
「レトに聞いたって無駄だよ、ねっレト?」
2人同時にレトの方を向く。
「「……っレト!!?」」
「っ大丈夫、大丈夫…っあはは。2人とも…そんな不安そうにしないで?」
ぎゅっと胸のところを掴んで、苦しそうなのに私たちに気を使って笑う。