ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ

「あっ、うん。ありがとう。」




……。



わたしがはしゃぎ終わると、ふとシーン…静まり返る。




「ふふ。結愛、良かったらこっち座って。」




「う、うん。」




レトと一緒に大きなソファに腰掛ける。




「結愛、本当にありがとうね。」




「…えっ?なにが?」




突然レトがお礼を言う。




「一緒にこっちに来てくれて、ありがとう。ここに来てから、ちゃんと感謝の気持ち伝えてないなと思って。」




「えっそんな、全然…。」



「僕、本当に結愛を好きになってよかったよ。今すごく幸せなんだ。こっちに来るのも自分にも僕にもなにがあるかわからないのに、来てくれて本当にありがとう。」



レトが珍しく真剣な感じで言うから余計に照れる。



「わ、わたしはレトと離れたくなかったから…それだけだよ。」

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