ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ

「そう思ってくれたことが、すっごく嬉しい。ここに来てから僕はすごく楽になったから結愛のおかげだよ。結愛はなんともない?」




「う、うん!いつもと変わらないよ!」




「そっか、それなら一安心。」




「あっあのレト…。」




「うん?」




「わたっ、わたしもレトと一緒に入れて幸せだよ。連れてきてくれてありがとう…。」




恥ずかしい気持ちもあるけれど…それよりもいつも素直に気持ちを言ってくれるレトに、わたしも見習わないと…。




そう思って、自分からレトにぎゅっと抱きついた。




「〜ッ!?ゆ、ゆゆゆ結愛!?」




ひょこんとレトから獣耳と尻尾がでてきた。




「っあぁもう!こんなすぐに出てこないでよ…ゆ、結愛、とても嬉しいんだけど、少し僕から離れて。いま、めちゃくちゃ飲みたい…。」




「の…飲みたいならいいよ。」




「いやいやいやっ…来たばかりで結愛の体調が心配だし、色々我慢できそうにないから…。」




「……じゃあサミちゃんのを飲んじゃうの?」




「えっ?」




「飲むならわたしのだけしかダメだもん…。」




「なにそれ駄目だよ、セリフもその顔も全部可愛いすぎるんだけど…。」




レトがわたしの首元に顔を埋めたあと、あの甘い痺れが訪れたあとコクコク…とレトの喉が鳴る音が聞こえる。

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