ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
コンコンっ
「「……。」」
結愛の顔を見てもしょうがないのに、結愛の顔を見て固まる。
それは結愛も同じで、結愛も僕を見て固まっている。
「兄様っ、起きてる?はいるね?」
「ら、ラト!!?ちょっ、ちょっとまっ…。」
声をかけて止めようとするも、部屋の扉が開く。
「「……。」」
「なあああっ!?」
やっぱりそうだよね、こんな格好の僕たち見たらそうなると思ったから…。
「ラトっ…し、静かに。あとでラトの部屋に行くからひとまず出て。」
「う、嘘だ…兄様が人間の女と…。」
「もう…。結愛はそのまま布団の中にいてね。」
「う、うん。」
ラトは放心状態。
部屋の扉を開けたまま立ち尽くしている。
はぁ…面倒になりそう。
「ほらっラト、声が響いてるから…。話があるの?あとで聞きにいくから部屋に戻って。」
「あぁまさか、本当に兄様が人間と交尾を…。」