ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
4th#結愛side
レトたちのいるこっちの世界にきてから、ついさっきまではずっと調子が良さそうだったレト。
なのに…今までの時とは何か違うけど発作が起きてしまった。
「まずいな…ちっ。お前はここにいて兄様のことを見ておけ。」
「えっ!?ど、どこにいくの?」
ラトくんがレトのそばから離れた。
「いいからそこにいろ。」
そう言うと、ラトくんは一瞬で姿を消した。
「れ、レト…?聞こえる?」
「…うぅぅ…っく…。」
返事はなく、苦しそうに顔をしかめている。
「レト……あっ!!」
レトの手を握ると、レトがぱちっと目をあけた。
「気がつい……っれ、と?」
瞳が黄色っぽくなったレトは見たことがあるけど…今のレトは鮮血のような赤い瞳になっていた。