ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ

「父様……ありがとう、ございます。」





「いい判断をしたじゃないか、レト。さぁ、さっそく、パッチを外していこうか。」





首のところのクラウンの紋章、胸の中心に張られたパッチにレトのお父さんが手をかけて外す。





「レト、ここからだ。頑張ろう。」





「っ、あっ…くっ、ああっ…くるっしい…。」





パッチを外してすぐに、苦しそうにするレト。




「うぅ…あぁっくぁ…。」





「っレト……苦しいね、辛いねっ…そっそばにいるからね。」





柵にへばりついて、レトに声をかけ続ける。






レトの瞳はより真っ赤に染まって、胸と首に広がる紋章も赤い光を強く放っていく。





レトがもがくと同時に拘束された、鎖がジャラジャラと音をたてて、レトの力をの強さをものがたる。


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