ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「…こら。冷やかしたらいけないだろ。」
「そうよそうよっ!可愛いわねぇ2人とも~!!」
レトの両親はにやにやとこちらを見ている。
は、恥ずかしすぎる。
「…サミも、ラトも母様も父様もありがとう。」
「レト、お礼はサミをお嫁さんにしてくれるのでいいよっ。」
「お前っ!兄様に礼を求めるなんて、やっぱり下等なやつだなぁ?」
「はぁ?なーんもおかしいことは言ってないじゃない!アンタのがおかしいわよ!!いっつもレトにべったりくっついて!」
「俺と兄様は兄弟なんだからくっついて当たり前なんだよ!!」
「ちょっと…レト、この2人どうするの?」
「えっ…2人とも、ちょっと……結愛が困ってるし、喧嘩はだめだよ…。」
「もう!そんなおどおどしてないでしっかり声にだす!!」
「はっはい…!!」
「ふふふっ本当にみんないつも通りね?」
「…はは、そうだなぁ。」
レトの両親に穏やかに見守られながら、そう言われてるとは気づかなかった。