ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
ち、近すぎる!!
おでこを離し、少しだけ顔は離れたけどレトが心配そうにわたしを覗き込む。
「ていうか!ちっ、近いから離れて!!バカ!!」
「わっ。」
レトの肩をどんっと押すと、少し力を入れ過ぎてしまったみたいでバランスを崩してしまった。
「!!ごめっ…。」
でも倒れると思ったところで、レトが止まり倒れることはなかった。
人間じゃできないよね…いまの。
「すっっご…!」
「やっちゃった…っ怖い……よね?」
「えっ?何で?」
「だって……人間らしくない…」
しょぼーんとしてるレト。
「ううん。全然怖くないけど?むしろわたしもできたらケガとかしなくていいなぁとか思った!」
そんなに凹まなくても…。