ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「消極的な結愛ちゃんだから僕が頑張らないと…!」
「消極的って…レトが異常なの!!」
そこまで急いで考えなくてもいいのに…。
って、なんでそう思うの!?早く海先輩と上手くいけばレトは帰ってくれるんだから…。
「それじゃ、僕が作るから結愛ちゃんは休んでて。」
家に帰ってきて、荷物を片付けるとレトがキッチンに立ってそう言った。
「えっ、レト作れるの?」
「ふふっもちろん!結愛ちゃんのためにいっぱい練習したから!」
かっ、可愛い…じゃなくて!!
「心配だけど……じゃあ任せる。」
そう言って、ベッドにごろんと寝っ転がる。
数時間前にはここにレトが…って…ん?そういえばなんでレトは一緒に寝てたわけ?……あとで問い詰めよう。
はぁ〜…それにしてもなんでわたしはレトのこと1つも覚えてないんだろう…ずっとそれがひっかかる。