ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「あっ!」
「…ん?」
「か、海先輩だ…っ。」
レトに見惚れている女の子たちの先に、わたしの王子様…海先輩がいた。
「あの黒いリュックの?」
「そ、そう!!ああ…後ろからでもすっごいかっこいい〜!!!」
「じゃあ行こう!」
「っひゃ!!?な、なになに!!!」
グンっと引っ張られて、走り出す。
ま、まさか……。
わたしの予想は当たった。
先輩の前に手をつながれた状態のわたしは立ちどまらさせれた。
「……?志内さん…??」