ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
「な、なんでもないです!!気にしないでください!!」
すると、レトがわたしの耳元で小声で話す。
「恥ずかしいかもしれないけど、こういうのって思ってるだけじゃダメだよ。言わなきゃ伝わんない。」
「……な……っ」
言い返そうとしてレトを見るとすごく真剣な顔をしていた。
「っでも、そんな急に…。」
こんなに急がなくていいじゃん…。恥ずかしいことよりも、お願いごとを叶えようとするレトがなんだか腹立たしい。
一緒にいたいなら、ゆっくりでいいじゃん……ずっと一緒にいたいって言ったのはうそ?