ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ

身体はもちろん、心がものすごく痛かった。



「ちょっと!!何やってんの!?」



泣いていると、僕の前に誰かがたったのか…陰がかかった。



目の前には僕と同じくらいの背丈の女の子が庇ってくれている。


「おいで!!」



と手を引っ張って、公園から走った。



「ありがとう…僕を助けてくれて。」



少し走ったあと、助けてくれた子にお礼を言う。



「どういたしまして。わっ…血が出てる!」



血……?



あ。そういえばケガしているんだった……すっかり、この子のおかげで痛みを忘れていた。




だって……人間とお話ができているんだもん。


< 9 / 387 >

この作品をシェア

pagetop