ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ
身体はもちろん、心がものすごく痛かった。
「ちょっと!!何やってんの!?」
泣いていると、僕の前に誰かがたったのか…陰がかかった。
目の前には僕と同じくらいの背丈の女の子が庇ってくれている。
「おいで!!」
と手を引っ張って、公園から走った。
「ありがとう…僕を助けてくれて。」
少し走ったあと、助けてくれた子にお礼を言う。
「どういたしまして。わっ…血が出てる!」
血……?
あ。そういえばケガしているんだった……すっかり、この子のおかげで痛みを忘れていた。
だって……人間とお話ができているんだもん。