毒薬は甘い蜜の味。

佐倉は私を椅子に座らせるとてきぱきとお茶の用意を始めた。



「さてと。
自己紹介はお茶でも飲みながらということで、よろしいでしょうか」



「ええ」



「名前は佐倉十史郎。

どうか十史郎と、下の名前でお呼び下さい。

先ほどは、いきなり失礼いたしました。

お嬢様の自己防衛の術を知りたいと思い、
少しだけ、試させていただきました」




「それに関しては問題ないと思うけれど。」
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