好きになった人
患者さんの所まで話が漏れちゃってるのか。
ヤバいな。師長に呼び出されるかも。


「心配してくれてありがとうございますね。でも、これ以上話が大きくなってしまうと私が上に怒られるので…この話はここまででお願いしますね」


にっこりと微笑んで斉藤さんを見つめる。

「あっ…はい」


よし。落ちたな。




無事に交換を終えて詰所に戻る。


はぁ、疲れた…
何で私がこんなに気を使わなきゃなんないのよ!


「綾瀬。ちょっとこっちへ」

げっ!

少しトーンが下がったこの声。

「師長…」


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