氷帝に愛された闇の女帝
過去
彼女も前は実力者である女
支配人になるなんて予想していなかっただろう。
だが愚弄は違った。
元から愚弄は黯の婚約者
少し冷めたが美しい女に
黒い美男はとてもよく似合った。
契きも既に結んでいた。
愚弄は黯を愛していたため他の男の手にわたる前にと
まだまだ若い頃に黯の純潔を奪った。それは10歳も満たなかったが
中身も外見も大人びた2人は既にお似合いと言えるカップルになっていたのだ。
それは大人の儀12歳の時に訪れた。測定の機会
10歳未満で実力者になった彼女は期待されていた。
結果は期待を遥かに超えていた。
超えすぎていたのだ。
前の属性から最も強いと呼ばれる闇属性に姿を変え、
実力も闇の支配人をも超えてしまっていたのだ。
周囲は呆然とする中1人笑う男がいた。
それは、愚弄
黯にこう言った。安心して、黯。俺達は一緒だからな。
え?黯が数少なく声を上げた中の一つ。
目を伏せていた彼女が上げて見たものは元の姿見から黒く変わった彼だった。
俺も一緒だよ。闇属性で、お前の次
その時黯は初めて泣いた。こんなにも感情を露わにした彼女を周りは知らない。
黯、愛してる。闇の世界へ行こう
また目を上げて愚弄を見た彼女は既に闇に染まっていた。
そして彼女の元の属性は光
闇とは真逆だった。
変わり果てたのだ。そして、輝は去ってゆく2人を遠目で見つめていた。