雪に塩
「……ありがと。土産コーナー行くか?」
「うん。」
お礼を言うのが精一杯で、俺も話が聞けて嬉しかった。とは言えなかった。
だが、竺牽捏のアシストがあったとはいえ、勇気を出して誘って良かったと思う。
杠が生き生きと楽しそうで、尚且つ店では出来ない話をたくさんすることが出来たのだから。
「今日はありがとう。凄く楽しかった。あと、これも。」
示した白杖に付いているのは、ストラップ型の匂い袋。
杠が土産コーナーに入ってすぐ見付け、中でも一番気に入った撫子の匂いがするものだ。
ピンクとブルーで色違いをお揃いで購入し、靱のは家の鍵に付いている。
「いや、俺も凄く楽しかった。…また、どこか行こう。」
「うん!」
杠が楽しんでくれそうな場所を、今度からはちゃんと自分で探そうと靱は決めた。
「じゃ、俺は帰るけど戸締まり気を付けてな。おやすみ。」
「今日も送ってくれてありがとう。おやすみなさい。」
いつものようにチェーンのかかる音がしてから、靱は帰路についた。
そして翌日、靱はお礼を兼ねた土産のラベンダージュースを、竺牽捏へとこっそり渡したのだった。
「うん。」
お礼を言うのが精一杯で、俺も話が聞けて嬉しかった。とは言えなかった。
だが、竺牽捏のアシストがあったとはいえ、勇気を出して誘って良かったと思う。
杠が生き生きと楽しそうで、尚且つ店では出来ない話をたくさんすることが出来たのだから。
「今日はありがとう。凄く楽しかった。あと、これも。」
示した白杖に付いているのは、ストラップ型の匂い袋。
杠が土産コーナーに入ってすぐ見付け、中でも一番気に入った撫子の匂いがするものだ。
ピンクとブルーで色違いをお揃いで購入し、靱のは家の鍵に付いている。
「いや、俺も凄く楽しかった。…また、どこか行こう。」
「うん!」
杠が楽しんでくれそうな場所を、今度からはちゃんと自分で探そうと靱は決めた。
「じゃ、俺は帰るけど戸締まり気を付けてな。おやすみ。」
「今日も送ってくれてありがとう。おやすみなさい。」
いつものようにチェーンのかかる音がしてから、靱は帰路についた。
そして翌日、靱はお礼を兼ねた土産のラベンダージュースを、竺牽捏へとこっそり渡したのだった。