雪に塩
「私が靱さんに無理矢理付き合わされてると勘違いしてたらしくて。靱さんから私を助けようともしたみたいです。」
誘拐した時、杠の鞄は憑舌が持っていた。
しかし、携帯に着信があり表示された名前が靱だったので、怒りに任せ壊してしまった。
携帯が繋がらなかった理由はこれである。
無事に戻ってきたお礼にと竺牽捏がプレゼントさせて欲しいと言ってくれて、それを有り難く受け取ったので連絡手段にはもう問題はない。
「藺媒焚さん、ちょっといいか?」
「ああ、構わないけど。」
ストーカー最悪、と騒ぐ見熊達を横目に、炒市は小声で靱を店の外に誘った。
「なんだ?」
「あんたさ。杠のこと、好きだろ。」
「……っ!!!」
炒市のド直球な言葉に、靱は目を見開く。
「そんな驚くことか?あのクソオヤジの会社に乗り込んだ時のあんたの態度見りゃ、誰だって分かるって………」
大事そうに杠を抱き締める靱を見て、気付かない方がおかしいと炒市は呆れながら思う。
「……俺の気持ちが、君に何か関係があるのか?」
「んー……。あるっちゃー、あるかな?」
意味深に、炒市は微笑む。
誘拐した時、杠の鞄は憑舌が持っていた。
しかし、携帯に着信があり表示された名前が靱だったので、怒りに任せ壊してしまった。
携帯が繋がらなかった理由はこれである。
無事に戻ってきたお礼にと竺牽捏がプレゼントさせて欲しいと言ってくれて、それを有り難く受け取ったので連絡手段にはもう問題はない。
「藺媒焚さん、ちょっといいか?」
「ああ、構わないけど。」
ストーカー最悪、と騒ぐ見熊達を横目に、炒市は小声で靱を店の外に誘った。
「なんだ?」
「あんたさ。杠のこと、好きだろ。」
「……っ!!!」
炒市のド直球な言葉に、靱は目を見開く。
「そんな驚くことか?あのクソオヤジの会社に乗り込んだ時のあんたの態度見りゃ、誰だって分かるって………」
大事そうに杠を抱き締める靱を見て、気付かない方がおかしいと炒市は呆れながら思う。
「……俺の気持ちが、君に何か関係があるのか?」
「んー……。あるっちゃー、あるかな?」
意味深に、炒市は微笑む。