恋しても 될까요?
もうすぐ家に着きそうなときに私は名前を呼ばれた。
「リョク。」
低くて掠れた響きが心地いい声。
その正体はやはりくそ銀斗だった。
「お前こんな暗い中で1人で何してる。しかも制服じゃねえかお前ほんとに襲われんぞもっと自覚しろよ。」
なんだか銀斗がこうして私のために怒ってくれてるのが嬉しい。どうしてだろう。
「おい、聞いてんのかよ?」
「あっごめんごめん」
「まあいい気をつけろよ。詫びなら店連れてけ。」
そういえば連れてけ連れてけって言われてたんだった。そんなに行きたいのかなこのクソ野郎←
「今から?」
「ああ。乗れ。案内しろ行くぞ。」
でもなんとなく会えたことも嬉しかった私は素直にバイクに跨った。