明日の空はどんな色だろう。
俺の言いたいことを察したであろう蒼磨は目を背けた。
それは肯定だと捉えていいんだろう。

そうだったのか、気づかなかった。
…いや、気づいていたのかもしれない。
自分の気持ちにも、蒼磨の気持ちにも。
ただ、この関係を壊したくなくて気づかないふりをしていただけなのかもしれない。
防衛反応とは恐ろしいものだ。

「そう、なんだ」 

その言葉は莉音に対する気持ちに気づいた自分に向けたのか、それとも蒼磨に向けたのか。
自分でもわからない。

「お前は大切な幼なじみで、親友で、相棒で…」

蒼磨が口にした言葉は俺が思っていることと全く同じだった。
そして予想通り最後には…

「ライバルだ」

莉音に好意を抱いているライバル。
これから莉音を奪い合うライバル。

ひょっとしたらこれは蒼磨の宣戦布告なのかもしれないと思った。
俺も男だからな。…受けて立つよ。


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