明日の空はどんな色だろう。
♡莉音side♡

今日は雨が降っている。
初夏で暑いうえに、湿度が高くて蒸し暑い。
気持ちが重くなる。
数学の先生の言葉が右耳から入って左耳から抜けていく。
窓の外を見てみると、雨は朝よりも激しくなっていて。
気だるさがひどくなった。

あ、そういえば、今日は野球部の練習はどうなるんだろう?
雨だからオフかな?それとも大会前だから体育館内練習かな?
そんなことを考えていた。
すると…

「…さん、大関さん!」

「へぁ?!」

急に先生から呼ばれ、間抜けな声が出た。
隣の席の親友・まやは「ばーか」と面白がっている。

「はぁ…大関さん、雨で憂鬱なのはわかりますが、苦手教科の授業くらいしっかり聞いて下さい」

アハハハ!!とクラスメイトが笑う。
私が数学が大の苦手だということを知っているからだ。
レベルでいえば小学生低学年並みなのだ。

「す、すいません」

赤面してしまう私をよそに授業は再開された。
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