明日の空はどんな色だろう。
「おい莉音」

「へぁ?」

後ろから私を呼ぶ低い声。
翔と同じく幼なじみの藤崎 蒼磨だ。
キャッチャーで、翔とバッテリーを組んでるんだ!

「お前、また転んだのか」

はぁ…と、小さなため息をつく。

「ちゃんと足元見てるか?」

「うん」

「だったら何で転ぶんだ」

「わかんない!何もなかったのに転んだの」

「で、その絆創膏は?」

「翔が貼ってくれたの。アンパ○マンの絆創膏をね…」

最後のフレーズは嫌みったらしく言ってみた。
蒼磨はゆっくり近づくと絆創膏に手を伸ばす。

ピリッ!

「いたっ!」

蒼磨は勢いよく絆創膏を剥いだ。
小さな痛みがはしる。

「痛いじゃん!」

剥ぐなら言ってよ!
そう思っていると。

「ほら」

「へ?」
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