Last Prisoner 教師を愛した私

Chap♪2 6年の歳月

「ほらー、お前ら席つけー。ホームルームはじまっぞ！」

新村先生の低い声が教室中に響き渡る。

先生の声はよく通るんだ。

遠くで誰かと話していても聞こえるくらい。

聞いていると、胸がきゅーっとなんだか狭くなる感じ。

新村マサト、29歳、既婚、3歳の子持ち。

なんでもでき婚らしい。
背が高くてスタイルも◎、顔も小顔で目がくりくりしている。

いっつもピンストのスーツを着てる（もちろん超似合ってる！！）

奥さんの趣味なのかな。
私のクラスのクラス担任。


初めて入学式で会ったときから一目惚れした私。
気づくといつも先生の姿を探していた、可愛い高2までの私。

それが今年、運良く先生のクラスになれた。

先生はこの女子校で一番若くて、一番人気の先生。

憧れている女子はいっぱい。

ライバルもいっぱい、ってこと。


「えーっと、今日は数学の小テストだったっけ？」

近くの席のクラスメイトに聞いている先生はなんだか間抜け。

先生、もっとしっかりしてよ！

心の中でそう思いながらも、先生が可愛く見えてしまう。

可愛いな、先生。

「テストらしいので、テストするぞー」

あちこちからブーイング。