Last Prisoner 教師を愛した私
固い締まった感触。

振り返ると、先生が立っていた。

先生の手だったんだ…。
「神宮寺、テスト受ける気ないだろ?さっきから見てれば外ばっかり見てる」

えっ、さっきから見てた?!

先生が、私を?

「何か見えんの?」

先生は腰をかがめて私の視線の先を追った。

隣に先生の顔がある。

どうしよう、すんごい緊張しちゃうよ、先生。

でも先生はそんなことお構いなし。

じっと外を見ている。

げっ、やばっ、あのカップル見てたなんて言えない。

「おー、なんか激しいなあのカップル」

見ちゃったんだ…。

内心「あちゃーっ」と思う。

先生はにやりと笑ってから、

「神宮寺って、エロいー!!あんなの見てたなんて」

ち、違うよ。

ただ目に飛び込んできただけだもん!

必死に言い訳してる私。
先生はそれを見て微笑んでから、

「ま、見たいのはわかるけどな。俺ももうちょっと見ていたかった。でもまぁ、適当にテストも受けておいてくれよ」

また私の頭に手を置いていってしまった。

顔がかあっと熱くなる。
先生が、私の頭に2回も触ったなんて。

もっと見ていたいなんて先生こそエッチじゃん!
でも嬉しすぎてなんだか幸せ。
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