Last Prisoner 教師を愛した私
休み時間になって私の元に親友のマサミが近づいてきた。

「ちょっとー。舞!テスト中先生となに話してたのよっ!」

マサミは少し怒ったように唇を尖らせた。

そっか、マサミも先生のファンなんだよね。

ごめん、マサミ。

でもあの先生の手のぬくもりは私だけの秘密なんだ。

そっと心の中の宝物箱にしまいこむ。

「うーん、わからない問題があったから質問してた」

「はぁ?英語の教師に数学の質問?意味わかんない」

「まぁ、いいじゃん」

マサミは不服そうにむくれてみせる。

そんなマサミがかわいいと思う。

恋、してるんだね。

でも私だって先生のこと、大好きなんだよ。

誰にも話してない、私だけの秘密。


「それよりさー、今日も帰り付き合って!」

マサミはいつも帰りに先生の出待ちをしてる。

そしていつも付き合わされる私。

まぁ、気分は悪くないけどね。

だって、大好きな先生に帰りに会えるんだもん。
「わかった、いいよ」

マサミはわーい、と子供のように喜ぶと、私の体に抱きついてきた。
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