Last Prisoner 教師を愛した私
マサミはフン、と鼻を鳴らしてまぁいいけど、とつぶやく。

「それよりさ、新村先生の娘さん、香澄ちゃんていうんだって」

ちくっ。

何かが私の胸に刺さった気がした。

娘かぁ、香澄ちゃん。

あんまり聞きたくないな、その話は。

「しかもね、奥さんがつけた名前なんだって」

何でそんなに家庭の事情を知ってるの?とつっこみたくなったけれど、黙ってふーんと答える。

平常心、平常心。

「あーあ、何で先生結婚してるんだろう。女子高生なんてより取り見取りなのに」

「そうだねぇ」

マサミはそらしていたからだをがばっと起こすと、

「先生も私たち見てドキドキしたりしないのかな!?」

マサミのセーラー服の襟もとから豊かなメロンみたいな胸の谷間が見えた。

「さぁ、でもマサミみたいなおっぱいのおおきなコには目が行くんじゃない?やっぱり先生だって男だし」

私は小さな自分の胸に手を当てた。

「やっぱり?!私、頭は悪いけど、胸だけは自信あるんだよねっ」

私は畑になっている2つ並んだメロンを思い浮かべた。

ああ、ああいう感じ?

妙に、納得。
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