Last Prisoner 教師を愛した私
「なにやってるの、お父さん」

私が尋ねると、父は決まって、

「舞の中を探検しているだけだよ」

とまた薄い笑いを浮かべる。


「ふぅん」

薄気味悪く感じて私は立ち上がってその場を離れる。

2階の自分の部屋に戻ると、またずれして痛い。
キャミソールのワンピースの裾が風に揺れてめくれ上がった。

下着に血がついていた。
疑問に思ったけれど私は下着を取り替えると、またベッドにもぐりこむ。
ぬくぬくと暑いくらいで、でもそのぬくぬく感がとても落ち着く。

また目を閉じると、静かな寝息が響き始めた。
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