Last Prisoner 教師を愛した私

S3 甘い優しさ

私がコンビニの前の公衆電話の前に座っていると、いかにも柄の悪そうなお兄さんたち。

やだなぁ、なんか怖い…。

こういう人たち、私苦手なんだよなぁ。

お兄さんたちのうちの一人が私を指差して、もう一人の人に耳打ち。

けらけら笑ってる。

むっ。

笑われる理由なんてないもん。

私はわざと視線をそらして先生が来るかもしれない方角を眺めていたんだ。


15分ほどして、さっきのこわもてのお兄さんたちがコンビニから袋を抱えて出てきた。

中には缶ビールがいっぱい。

あー、なんか酒癖の悪そうな人たちだなぁ。

絡まれたら嫌だから、ちょっと場所変えようかな…。

私が鞄を持って駐車場の隅に移動しようとした、そのときだった。

お兄さんたちの一人が、私の腕をつかんだ。

「お姉ちゃん、それ北村女子の制服だよねぇ」

粘着質なしゃべり方がいっそう嫌悪感を感じさせる。

やだ、怖い。

先生、早く来てよう。

「俺たちさぁ、高校出てないから勉強教えて欲しいんだけど」

3人のお兄さんたちが私の周りを囲んだ。

怖い、怖い、怖い。

思わず体が震えだす。

でも声が出ない。

「よーく見ると可愛い顔してんじゃん」
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