Last Prisoner 教師を愛した私
私が先生の車に乗り込もうとしたそのとき、男の一人が先生に向かって拳を突き出した。

でも先生はさらりとかわす。

もう一発、伸びた拳もひらり。

男たちが手こずっている間に、先生は車に向かって走ってきた。

「先生、大丈夫?!」

「ああ、とにかく早くここから出ないと」

そういうと運転席に座り、エンジンをふかした。
ハンドルを切って、駐車場から車を出す。

男たちは悔しそうに車を見送っていた。


「先生、怪我、してない?」

「ああ、でもちょっとかっこ悪かったな」

「どうして?十分かっこよかったよ?」

「俺が教師じゃなかったらあんな奴ら一発殴ってたんだけどな」

先生は前を見ながら笑った。

先生、ありがとう。

助けてくれて、ありがとう。

そんな先生が、私は大好きなんだよ?
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