Last Prisoner 教師を愛した私
足元は買ったばかりのグラディエーター。

緊張しながら、

「先生待っててくれてありがとう」

と思わずはにかんでしまった。

先生は私の髪の毛を指に絡め、キスをする。

それから私の頭を抱き寄せ、何度もキスをした。
「せんせ…今日はなんだか激しいね…」

先生のキスの嵐に私は少し戸惑う。

「なんか、舞が男と話してたらすごい妬けてきて…俺、大人気ない、って思うんだけど、我慢できなくて、あの場にいられなかった…」

先生の吐息が耳にかかる。

先生の唇は首筋を降りていく。

でも先生はいつもそこまでで止まる。

本当はもっと抱き合ったり、一つになったりしたい。

もっと先生に触れて欲しい。


でも、あの日、初めて一つになった日に、先生に言われた。

「お前が学校を卒業して、俺がかみさんと離婚が成立するまで、キスだけで我慢する」

本当はすごくがっかりした。

先生、そんなこと言わないで。

ギュって抱きしめてよ。
私だって先生が大好きなんだよ?


「舞、俺、お前といると、すごく幸せ…」

先生が私の髪の毛に触れながら言う。

先生、私もだよ。

だからずっと一緒にいたいんだ。
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